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ウイスキーはこうやって生まれる!製造工程の現場から(最後は、熟成編)

こんにちは、小諸蒸留所の広報担当です。 前回のブログではアルコール度数を高め、香りや風味を凝縮する「蒸留」の様子をご紹介しましたが、今回はウイスキーにより深みと複雑さを与える「熟成」の工程をご紹介します。

粉砕(ミリング):大麦麦芽を粉砕し、糖化しやすい状態にします。
糖化(マッシング):粉砕した麦芽に熱湯を加え、糖分を抽出します。
発酵(ファーメンテーション):酵母を加え、糖分をアルコールに変えます。
蒸留(ディスティレーション):発酵液を蒸留し、アルコール度数を高めます。
熟成(マチュレーション):蒸留した液体を樽に移し、熟成させます。

蒸留されたばかりの「ニューメイク」と呼ばれるスピリッツは、まだ若く、荒削りですが、樽の中で長い年月を過ごすことにより、驚くほど複雑で奥深い味わいを手に入れます。 樽から染み出すバニラの甘い香りや木のスパイシーな香り、そして熟成が進むにつれて現れる複雑なアロマ。熟成は、科学的に解明されていない部分も多い中、樽が大自然の中で呼吸をしながら、数多の要素が絡み合い、個性豊かなウイスキーが誕生します。

(空き樽の状態でも50kg~100kg程の重さがある樽を運ぶ作業は、フォークリフトを用いて行います)

(計量のためはかりの上に樽を載せ、樽詰めが開始されます)

(樽を転がして移動させる様子)

熟成庫には、世界中から集められた約20種類の樽が、1,000樽以上ずらりと貯蔵されており、熟成庫の扉を開けた瞬間に広がるウイスキーの芳醇な香りは格別です。小諸蒸留所では、営業日に約1時間おきに開催される製造エリアの見学ツアーのうち、1日2回12:20と14:20の回のみお客様を熟成倉庫にもご案内しておりますので、ぜひ実際にウイスキーのアロマを五感でお楽しみください。

(ニューボーンとオリジナル羊羹のペアリングセット)

最後に、蒸留所のバーでは、ニューメイクだけでなく、熟成途中のニューボーンを常時数種類、ご用意しております。熟成によってどのように味が変化していくのか、その変化をぜひご自身の舌で確かめてみてください。

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