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ウイスキーはこうやって生まれる!製造工程の現場から(第一段は、粉砕編)

こんにちは、小諸蒸留所の広報担当です。

先日、普段は撮影が制限されている製造エリアに潜入し、撮影を行いましたので、ウイスキーが生まれる製造工程を写真と共に工程毎に皆様にご紹介します。

まずウイスキーの原材料は水、大麦麦芽、酵母の3つ、シンプルながらも、それぞれの素材が複雑に絡み合い、奥深い味わいを生み出します。 製造工程は、下記の大きく5つのステップに分かれ、今回は最初の「粉砕」工程をご紹介します。

粉砕(ミリング):大麦麦芽を粉砕し、糖化しやすい状態にします。
糖化(マッシング):粉砕した麦芽に熱湯を加え、糖分を抽出します。
発酵(ファーメンテーション):酵母を加え、糖分をアルコールに変えます。
蒸留:発酵液を蒸留し、アルコール度数を高めます。
熟成:蒸留した液体を樽に移し、熟成させます。

製造エリアに入ると、熱気と製造エリアいっぱいに広がるフルーティーな香りが漂っています。
まず、粉砕するための準備として、1トンの麦芽の大きな袋がフォークリフトを使い運び出され、粉砕機の前に運ばれます。 そこで粉砕前に麦芽のサンプル採取を行い、麦芽の水分量や状態を分析して、粉砕具合をアレンジしていきます。これもマスターブレンダーであるイアン・チャンの妥協を許さぬ品質へのこだわりです。

粉砕具合というのは、上記写真のように、粗いものからハスク、中程度をグリッツ、細かいものをフラワーと呼ばれるものに、挽き分けが行われます。粒度を変えることで、それぞれの部分から効率よく糖分を抽出できるようになります。

麦芽のサンプル採取が終わると、いよいよ粉砕(ミリング)です。フォークリフトを用いて麦芽の入った袋を器用に粉砕機の上まで持ち上げます。袋が粉砕機の上に乗った後は、袋の下についている絞りを開け、重力に任せて麦芽を粉砕機へと送ります。 フォークリフトの微調整など慣れた手つきで作業を行い、その後麦芽が轟音を立てて粉砕されていきます。とても迫力のある光景ですので、小諸蒸留所にいらっしゃった際には、是非粉砕工程にもご注目ください!

次回は、粉砕された麦芽が、甘い液体へと生まれ変わる「糖化」の工程をご紹介します。

ぜひご期待ください! #蒸留所から #製造 #レポート

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